お電話でのご予約 0977-21-4477
無料相談予約
治療解説

インプラントとオーバーデンチャーの違いを比較

2026.09.03

インプラントとオーバーデンチャーの違いを比較

すべての歯を失った場合の治療選択肢として、オールオン4(All-on-4)のほかに「インプラントオーバーデンチャー」という方法があります。どちらもインプラントを活用した治療法ですが、仕組みや特徴には大きな違いがあります。

本コラムでは、オールオン4とインプラントオーバーデンチャーの違いを、費用、安定性、快適性、メンテナンスなどの観点から比較し、それぞれの治療がどのような方に適しているかを解説いたします。

インプラントオーバーデンチャーとは

インプラントオーバーデンチャーとは、2〜4本のインプラントを顎の骨に埋入し、その上にアタッチメント(接続装置)を介して入れ歯(デンチャー)を装着する治療法です。通常の総入れ歯が歯茎の上に乗せるだけであるのに対し、オーバーデンチャーはインプラントで固定されるため、入れ歯がずれたり外れたりすることが大幅に軽減されます。

ただし、オーバーデンチャーは「取り外し式」である点が重要です。患者様ご自身で取り外して清掃する必要があり、就寝時は外すことが推奨される場合もあります。この点がオールオン4との大きな違いです。

オールオン4との基本的な違い

固定式か取り外し式か

最も根本的な違いは、オールオン4が「固定式」であるのに対し、オーバーデンチャーは「取り外し式」であるという点です。オールオン4の上部構造はスクリュー(ネジ)で固定されており、歯科医師が専用器具で取り外さない限り外れません。一方、オーバーデンチャーはアタッチメントでカチッと装着する仕組みで、患者様ご自身で毎日取り外しを行います。

インプラントの本数

オールオン4は片顎4本(上顎は6本を推奨する場合があります)のインプラントで全歯を支えます。オーバーデンチャーは一般的に片顎2〜4本のインプラントを使用します。特に下顎では2本のインプラントで十分な安定が得られるケースも多くあります。

上部構造の構造

オールオン4の上部構造は、歯の部分と歯茎を再現した部分が一体化した連結型のブリッジです。ジルコニアやアクリルレジンなど高品質な素材で製作されます。オーバーデンチャーの上部構造は、基本的には総入れ歯と同じ構造で、義歯床(ピンク色の床部分)の内面にアタッチメントが組み込まれています。

項目別の比較

安定性・咬合力

安定性と咬合力においては、オールオン4に大きな優位性があります。オールオン4はインプラントに上部構造が完全に固定されているため、天然歯の約80%程度の咬合力を回復できるとされています。硬いものもしっかり噛め、食べ物の制限はほとんどありません。

オーバーデンチャーも通常の総入れ歯に比べれば格段に安定していますが、取り外し式であるため、どうしても多少の動きがあります。天然歯の約50〜60%程度の咬合力の回復とされており、非常に硬い食べ物はやや噛みにくい場合があります。

快適性・装着感

オールオン4は固定式で義歯床がないため(あるいは最小限のため)、口蓋(上顎の天井部分)が覆われず、食べ物の温度や味を自然に感じることができます。装着感は天然歯に近く、入れ歯を使っているという感覚はほとんどありません。

オーバーデンチャーは義歯床が口蓋の一部を覆う場合があり(上顎の場合)、食べ物の温度や味覚がやや感じにくくなることがあります。ただし、通常の総入れ歯よりも義歯床を小さくできることが多いため、装着感は改善されます。

費用

費用面では、オーバーデンチャーの方がオールオン4よりも一般的に安価です。インプラントの本数が少なく(下顎は2本でも可能)、上部構造も入れ歯ベースであるため、初期費用を抑えることができます。

オールオン4は高精度な固定式の上部構造を製作するため、オーバーデンチャーよりも費用は高くなります。ただし、従来の方法で全顎にインプラントを6〜8本程度埋入する場合に比べれば、コストを抑えることが可能です。

メンテナンス方法

オールオン4のメンテナンスは、固定されたままの状態での歯ブラシ・歯間ブラシを使った清掃と、定期的な歯科医院でのプロフェッショナルクリーニングが中心です。必要に応じて歯科医師が上部構造を取り外してクリーニングを行います。

オーバーデンチャーは毎日取り外して清掃します。入れ歯自体のブラッシングと洗浄剤によるつけ置き洗い、さらにインプラントのアタッチメント周囲の清掃も必要です。取り外せるため清掃自体はしやすい面もありますが、日々の手間はオールオン4よりもかかります。

審美性

審美性(見た目の自然さ)においては、オールオン4が優れています。歯科技工士が精密に製作する固定式の上部構造は、歯並びや歯茎のラインを自然に再現でき、他の人から見て人工歯であることがほとんどわかりません。

オーバーデンチャーも見た目は改善されますが、入れ歯ベースの構造であるため、クラスプ(金属のバネ)こそないものの、義歯床の境目がやや不自然に見える場合があります。

耐久性・寿命

オールオン4のインプラント体は適切なケアを行えば20年以上持つことが期待されます。上部構造は素材にもよりますが、10〜15年程度で修理や再製作が必要になることがあります。

オーバーデンチャーのインプラント体も同様に長期的な使用が可能ですが、アタッチメント部品(ゴム製のOリングやロケーターなど)は消耗品であり、数年ごとの交換が必要です。入れ歯本体も5〜10年程度で作り替えが必要になることがあります。

オールオン4が適している方

  • 固定式の歯を希望し、入れ歯の取り外しをしたくない方
  • 天然歯に近い噛み心地を求める方
  • 食事の味や温度を自然に楽しみたい方
  • 審美性を重視し、自然な見た目を希望する方
  • 入れ歯の装着感にストレスを感じている方
  • 社会的に活発で、人前での食事や会話に自信を持ちたい方

オーバーデンチャーが適している方

  • 費用をできるだけ抑えたいが、総入れ歯よりは安定性を求める方
  • 大きな外科手術に不安がある方
  • 取り外して清掃できる方が安心という方
  • 将来的にオールオン4への移行も視野に入れている方
  • 全身的な理由で大がかりな手術が難しい方
  • 骨の量が著しく少なく、4本のインプラント埋入が困難な方

治療選択で迷ったら

オールオン4とオーバーデンチャー、どちらの治療法が合っているかは、患者様のお口の状態、全身の健康状態、ライフスタイル、ご予算、そしてご本人の希望によって異なります。それぞれの治療法にメリットとデメリットがあり、一概にどちらが優れているとは言えません。

大切なのは、正確な診断に基づいて、患者様ご自身が納得できる治療を選択することです。新港イトセ歯科では、CT撮影やお口の精密検査を行い、両方の治療法について詳しくご説明したうえで、患者様に合った治療プランをご提案いたします。

無料カウンセリングでは、お悩みやご希望をじっくりお聞きし、それぞれの治療法のメリット・デメリットを比較しながら丁寧にご説明いたします。お気軽にご相談ください。

インプラント治療のリスクと注意

  • インプラント治療は自由診療(保険外診療)です。
  • 標準的な費用はインプラント1本あたり16万円~24万円(税込)です。
  • インプラントと骨が結合しない場合があります。
  • 平均的な治療期間は3~6ヶ月、治療回数は6~15回程度です。
  • インプラント治療終了後は年に3~4回程度定期健診に来院するようにご説明しておりますが、それに応じない方や個人のブラッシングの状況によりインプラント周囲に炎症が起こる場合がございます。

この記事の監修

新港イトセ歯科 副院長 糸瀬 勝樹

福岡歯科大学卒業。スウェーデン Göteborg大学 歯周病科 CTC修了。日本口腔インプラント学会・東京SJCD所属。インプラント埋入本数10,000本以上(令和8年8月時点)。

まずは無料カウンセリングへ

オールオン4について、お気軽にご相談ください

📞 電話予約 Web予約